[和泉市]思い出の古民家を再生、「河野邸」としてギャラリーに

投稿者 記者・ 浅利

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和泉市内田町にある江戸時代後期に建てられた古民家が再生され、アートギャラリー「河野<かわの>邸」として新たな歩みを始めた。和泉市が街の魅力発掘やブランドイメージアップなどを目指している「久保惣ミュージアムタウン」の取り組みの一つとして、異業種の交流拠点施設となる。敷地内にはNPO法人エルブが運営するカフェや工房もオープンしている。

河野邸が建てられたのは嘉永4年(1851年)。かつては茅葺き屋根だった大和棟づくりで、かまど上部の屋根には「煙抜き」がある。庄屋を務めていた旧家で、年貢を数える勘定場や納められた米を保管する米蔵があった。佐古(河野)純子さんが2年前に両親から受け継いだ。

佐古さんは解体も考えたが、近くに住む親戚などから「思い出の詰まった家を残してほしい」と要望が。思案していた頃にミュージアムタウン構想を知り、辻宏康和泉市長に宛てて相談のメールを送ったのが「河野邸」誕生のきっかけだった。

市長は保存と活用に向けてアドバイスできるよう、佐古さんに和泉市教育委員会と副市長を紹介。教育委員会は以前、同家の古文書調査をしたことがあり、国の登録文化財指定も可能として調査を重ねた。今は文化庁の最終現地審査待ちだという。

工事には国と市の地方創生交付金が支給され、主屋の一部にギャラリーが、かつて紡績工場だった建物にNPO法人エルブのカフェ・ショップ・工房「ラボラトワ」が誕生した。「河野邸」のテーマは「じゅんかんのこうさてん(循環の交差点)」。

古い家を壊すのではなく再生することで過去と未来が交差し、地域に新たな循環を生み出す場所として期待されている。

ギャラリーでは15日まで「あまのしげ個展」を開催(10時〜5時、月曜休み)。音楽学部を卒業し、関西フィルハーモニー管弦楽団に勤める佐古さんは「皆さんが集える場所になってほしい」と話している。

詳しくはHPwww.kawanotei.comで検索を。久保惣記念美術館から約500メートル。

Art Gallery & Cafe KAWANO TEI ホームページ

Information

以下の情報は2022/08/18時点のものです

河野邸(かわのてい)・Laboratoire(ラボラトワ)

住所
和泉市内田町3ー5-11(久保惣記念美術館から約500メートル・徒歩3分)

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記事中に掲載されている情報は掲載日(2022年5月2日)時点のものです。

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