目指すは4年後のロスパラ代表
大野台の鵜うかわ川健介さん(21歳)が、昨年10月に行われた特別全国障害者スポーツ大会「燃ゆる感動かごしま大会」のボッチャ肢体・座位ペア戦で、見事優勝した。
ボッチャは、自チームの持ち球を投げ合い、いかに目標球に近く置けるかを競う。東京パラリンピックでも注目され、人気が高まっている競技だ。 鵜川さんは、進行性の難病・筋ジストロフィーを患い、小学5年から車イス生活になった。中学の支援学級でボッチャに出会い、当初は自分の腕で球を投げていた。だが、その後自力投球が難しくなり、高校2年からは、ランプと呼ばれる滑り台型の投球補助器具を用いている。
研究熱心で、忍耐強い性格から、海外の有名選手の動画を繰り返し見て、自分で再現できるまで何度もトライする。コーチは就けず、もっぱら独学だ。「頑固なので、他人に指示されても、自分で納得しないとやらないんです」と、笑う。
「ずっと引きこもりがちだったが、ボッチャに出会って、人との交流が増え、世界が広がった」という鵜川さん。1月に行われた第25回日本ボッチャ選手権では、東京パラリンピック銀メダリストの高橋和樹選手に勝利するなど、快進撃を続けている。目指すは、28年のロサンゼルスパラリンピック日本代表だ。
記事中に掲載されている情報は掲載日(2024年4月10日)時点のものです。