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皆さんから意見募る
堺東駅〜堺駅間などに新交通システムを導入し、利便性の向上や脱炭素化を図る「堺・モビリティ・イノベーション(SMI)プロジェクト」を進めている堺市は5月30日、プロジェクトの市民向け説明資料を公表した。今後、市は市民から意見を募集し、今年度中にSMIプロジェクトと都心活性化を一体的に進めるための「(仮称)堺都心未来創造ビジョン」をまとめる。
美原〜堺東も検討
市が進める「SMIプロジェクト」は、堺東駅と堺駅を結ぶ「都市ライン」と美原区と堺東駅周辺を結ぶ「美原ライン」が柱で、都市ラインでは自動運転の電動バスを想定。美原ラインでは優先レーンや優先信号システムを活用したバスの運行を検討している。
また、堺東駅と堺駅の間の大小路交差点を広場に改良して阪堺線に乗り継ぎしやすくするとともに、交通量を抑制する構想もある。
市は、全体の事業費を約24億円と見込んでおり、このうち市の負担は10億円程度だという。
都市ラインの実現に向け、市は市民の意見を聞くとともに技術的な検討を行い、23年度に導入計画を作成。実証実験や関係機関との協議を進め、25年ごろの運行開始を目指す。 美原ラインについては、美原区と堺東駅周辺を結ぶ実験的なバス運行を行い、実現の可能性を探っていく。
堺市内を東西に結ぶ公共交通機関の整備は市の長年の課題で、過去には次世代型路面電車(LRT)の導入を検討していた時期もあったが、竹山修身前市長の時代に中止された。しかし、3年前の市長選で当選した永藤英機市長は、改めて東西交通の実現に向けて検討を進めていた。