[泉北・金剛]公園潰し裁判、公園法に違反か 代替公園の設置時期が焦点

投稿者 記者・ 山本裕

この記事は公開日から1年以上経過してるため情報が古い可能性があります。

 近畿大学医学部移転のため、堺市が都市公園の田園公園の一部などを廃止して近大に売却したのは違法だとして、周辺住民らが公園廃止処分の取り消しを求めている裁判の第11回口頭弁論が終的な意見書面を大阪地裁に提出して結審した。判決は来年3月3日に言い渡される。

裁判で原告住民らは、近大医学部移転にあたって田園公園廃止以外の選択肢を検討せず、代替公園の整備はおろか基本計画の策定さえもされていない段階で公園の廃止を決めたことは「みだりに都市公園を廃止してはならない」と定めた都市公園法に違反していると主張。都市公園の廃止を決めた市の処分の取り消しを求めている。

これに対し堺市は、住民らに公園廃止によって侵害される権利や利益はなく、裁判を起こす資格(原告適格)がないと主張。代替公園についても、法律には公園の設置時期について明記されていないうえ、公園予定地は大阪府から譲渡される見込みがあったとして都市公園法には違反しないと反論した。また、公園廃止を決めた手続きについても、住民の意見を聞き、計画を修正しながら進めており、適法に行われたとした。

裁判では、整備計画もいまだに決まっていない泉ヶ丘公園が代替公園として認められるかが大きな争点となった。

大阪府と堺市は当初から、ビッグバンに隣接する濁池周辺を代替公園とする考えを示していたが、府有地の譲渡を無償とするか、有償とするかを巡って、交渉は難航。いったんは市が購入することで決着したが、19年に維新の永藤英機市長が当選すると、府が態度を一変し、再度協議を行い、無償で譲渡することになった。

現在、代替公園の泉ヶ丘公園は、素案の検討資料がまとまり、素案づくりを行っている。市は来年1月に素案を公表してパブリックコメントを実施し、その後基本計画を策定する。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2021年11月29日)時点のものです。

泉北・金剛さやまコミュニティでは、新しいお店の情報や季節の移り変わりなど、いろいろな情報を募集しています。
投稿・情報提供いただき、採用された方から抽選でプレゼントを進呈しています。お気軽に投稿してください。

広告
NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!