パチン、パチンと駒音が会場に響く。約20年前から毎週水曜日の午前中に、桃山台自治会館に将棋好きが集まっている。棋力の差はあれど、対局を楽しむ気持ちは同じ。相手によってハンデ戦もあるが、毎回4局対戦し、対戦表に記録している。
原山台から片道40分かけて歩いてくるという男性は、背筋をピンとのばして駒を指す姿が若々しく、とても87歳とは思えない。「ボケ防止のためにやっている」という80歳代も多く、かくしゃくとした人ばかり。が、「見た目は元気そうやけど、みんな病院に通う病人ばっかりや」と笑い合う。入院がきっかけで始めた人も「毎週ここでみんなとしゃべって将棋をするのが楽しみ」と話す。
絶えず独り言を話しながら指す人、じっくり戦法を考え終始寡黙な人。戦いに挑む姿はさまざまだが、毎回対戦が終わってから、感想を述べ合い、たたえ合う。外野も加わり、会話が弾む。
年に数回、花見や昼食会などの懇親会を催して、親睦も図っている。「今日もバレンタインのチョコをみんなに配ったで」と代表の平田信博さん。
会員募集中。毎週水曜日9時〜2時半、桃山台自治会館(桃山台近隣センター内)で。月会費千円。見学は直接会場へ。
記事中に掲載されている情報は掲載日(2024年3月19日)時点のものです。