採算が取れなくなった南区のバス路線に堺市が補助金を出しているのは①美木多線(堺東駅前〜国分峠東)、②畑・鉢ヶ峯線(泉ケ丘駅〜畑)③畑・鉢ヶ峯線(泉ケ丘駅〜鉢ヶ峯〜泉ケ丘駅=循環)の3路線。
鉄道の駅に直結し、一定の輸送人員があり、平日の運行回数が3回以上であることや、路線バス廃止で公共交通空白地域の解消が図られるなどの交付要件を満たす区間を補助対象と定め、①と②は2006年度から、③は2022年度から限定的に補助を行ってきた。
それでも3路線の累積補助額は昨年度までで合わせて2億8500万円を超えた(概算内訳=①1億7550万円②1億円③970万円)。
これらの路線は上にわだに神谷、美木多の両小学校に遠距離通学をする約50人の児童も利用しており、今後、児童数が減少しても路線バスを存続、またはそれに代わる公共交通が必要となる。
地元では通学、通院の手段として路線バス存続を求める意向が強く、特に美木多線は沿線の協力もあり、昨年度の補助対象輸送人員が06年度以降、最多になった。一方で人口減少は加速しており、今後、補助額の増加は避けられない。
この点に着目し、南区選出の小堀清次議員(創志会・高倉台)は6月7日の建設委員会で、乗客数が減少傾向にある地域にこそ、自動運転バスの導入が必要との見解を示していた。