桜を食い荒らすクビアカツヤカミキリが飛びかう季節が目前に迫る中、写真のような「クビアカ封じ」を施したと見える桜を栂の緑道で複数見つけた。
泉ヶ丘公園事務所に心当たりを尋ねると「おそらくクビアカの成虫が穴から飛び出せないよう活動団体が行ったのだろう」とのこと。市民は、できることから動き出している。
そんなおり、読者から(4月4日号を読んで)堺市公園協会はなぜクビアカ対策に消極的なのか、という疑問の声が寄せられた。同協会の大上哲男業務課長に「公園や緑道の維持管理業務になぜ参入しないのか」聞くと、「そもそも市の入札業者として登録していないため入札できない」という答えが返ってきた。登録しない理由を問うと「それを説明するのは困難。今後は市と連携し、どんなことができるか考えていきたい」と話すにとどめた。
そこで登録要件を調達課に聞くと、工事関連以外の業務委託では「税の滞納がない」や「1年以上の営業実績」など簡易な要件を満たせば登録可能とのこと。二の足を踏むほどのハードルではない。
協会の定款には「目的」として「都市公園の円滑な運営及び健全な利用の促進」が明記され、取り組むべき「事業」として「都市公園・緑地等の保全と多様な利活用の促進事業」が挙げられている。協会には定款に添った積極的運営が求められる。
府の公園協会は対策乗り出す
ちなみに大阪府公園協会は指定管理者を通じて堺市内で浜寺公園、大泉緑地を管理運営しているが、浜寺公園では昨秋、クビアカによる10本の食害を確認し、対策を施している。
大泉緑地では22年に5本だった食害は23年3月には96本に及んだ。敷地内には600本の桜があるので、薬剤注入とネットで対応中。