[堺市南区]私は96歳の折り紙講師 晴美台の畠田さん

投稿者 記者・ 冨尾

畠田さん

魔法のような指さばきで次々と繊細で美しい作品を生み出す96歳の畠田玲子さん(堺市南区晴美台4丁)。現在も二つの教室で教える現役折り紙講師。

「ここはこう折って」と自ら折ってみせて丁寧に指導をする畠田さん。「ここがわからない」「難しくてできない」と、次々と教えをこう生徒が畠田さんをぐるりと取り囲む。

3歳で母を亡くし、祖父母に育てられた。病弱で家の中で一人遊びをすることが多く、「新聞紙を折って遊んでいた記憶があります」と。それから趣味で折り紙を楽しんでいたが、ボランティアグループ「堺SA(シルバーアドバイザー)」の仲間と折り紙クラブを始め、2009年にSA主催の講座を開くようになった。畠田さんが中心となり、立体的なオリジナル作品などが人気を集め、多い時には100人ほどが参加。 材料の調達や準備は今も変わらず1人でこなす。また月に1回、新しいアイデアを求めて大阪市内の折り紙教室に通う。「120人分の材料をそろえたこともありましたが、コロナの影響で今は少人数でしています」。高齢になり講師を続けることを悩んだが、生徒に続けてほしいと懇願されたという。「先生の作る折り紙も好きやけど、先生が好きで尊敬している」と、多くの生徒から慕われる。

泉ヶ丘センタービルで開く「千代の会」では、来年の干え支との色紙「昇龍」を制作していた。生徒の中には、折り紙教室を開いたり地域の福祉イベントで教えたりと、畠田さんから習った技術をさらに伝授し、伝承文化の伝道師が増えている。講座終了後、「今日は先生のお誕生日会です」と、畠田さんと生徒数名が食事会へと急いだ。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2023年11月14日)時点のものです。

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