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挑戦をするのに遅すぎることはない--大野台の吉岡三樹子さん(80歳)は、30年以上にわたり、日本画家として活躍。銀座での個展はいつも盛況で、ファンも多く、画家としての成功を手にしていた。
だが、60歳の時、齋藤真成(しんじょう)氏の抽象画を見て、雷に打たれたような衝撃が走った。
日本画から抽象画へ。全く違う色遣い、表現、絵に向き合う姿勢ーーゼロからの再出発だった。
10年以上、試行錯誤を繰り返しながら、自分らしい新たな表現を模索し、初めて抽象画で個展を開いたのは71歳の時。「やっと現代美術画家になれた」。涙が止まらなかった。「日本画はよく売れたけど、抽象画は全然売れないから『日本画やめてもったいない』ってよく言われました」と笑う。だが、自分が本当に表現したいことを描いている今のほうが幸せだという。
「吉岡三樹子展/独特な技法で描く現代アート」は、21日〜27日、10時〜6時(最終日は5時まで)、ギャラリー美游館(西山台6丁目1番16号)で。
問い合わせは、同館072・367・5650
記事中に掲載されている情報は掲載日(2023年9月15日)時点のものです。