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わが町・堺の歴史や文化を紹介しようと活躍しているNPO法人堺観光ボランティア協会。南区と中区在住メンバーが参加する同協会の「南地域の会」では、新たな観光案内ルートとして歴史ウォーク「幻の陶
器(すえき)の里を尋ねる」を企画中。泉北丘陵を中心とした「陶邑窯跡(すえむらかまあと)群」に加えて、中世近世の歴史や泉北の緑道も案内するコースにして、地域活性化にもつなげたい考えだ。
世界遺産の百舌鳥古市古墳群が築造された古墳時代、その数キロ南にある泉北丘陵では、渡来人によってもたらされた新たな器(うつわ)・須恵器が生産されていた。器を焼いた千基以上の窯跡「陶邑窯跡群」では平安時代まで約五〇〇年間生産が続き、その後全国に広がって陶芸のルーツとなった。
企画中の歴史ウォークは泉ケ丘駅前の「陶器の里」石碑を出発。大蓮公園に復元保存されている窯跡を見学後、緑道を通りながら高倉寺や陶荒田神社へ。昼食の後、江戸時代後期の建物が残る兒こ山やま家や陶器城跡、陶器藩陣屋跡を経て泉ケ丘駅に戻る約11キロのコース。協会内で勉強会やモニターガイドを行い、企画を練ってきた。
同協会では、地域の人と現代の須恵器を作ろうとしている陶芸家ら、そして堺観光ボランティアが協力し、地域全体で陶器の里を盛り立てて行きたいとしている。
〝日本遺産〞目指す
広報担当の槇静一さん(畑)と企画部の小川正夫さん(御池台)は「外からの評価が、地元の人の郷土愛をぐっと深めてくれます。〝日本遺産〞登録を目指し、地域活性化につなげたい」と抱負を語っている。