千里ニュータウンで育った私は、初めて来た泉北ニュータウンで驚いた。同じなのだ、街の作りが。だから、千里も同じようにオールドタウン化しているだろうと思いがちだが、現状は違う。建て替えが進み、人口減少を克服した千里は、数少ない勝ち組だ。
少し前のネット記事で、泉北の人口減少が南海電鉄の経営に及ぼす影響を論じていた。泉北高速鉄道を吸収合併した約1年後には、鉄道部門分社化が控える。自然豊かな泉北の魅力を広く知ってもらい、人口減少を食い止められるか、時間は限られている。
(記者・浅利)
スーパーのレジに並んでいた時、一人の女性が手を挙げて近くにいた店員に「私はセルフレジが初めてなので教えてください」と言った。その店はすべてがセルフ。できれば有人レジで支払いをしたい利用者にとっては抵抗があるかもしれない。別の男性は何かブツブツ言いながら支払いの列から離れていなくなった。
ラジオで聴いた介護現場や災害分野で使われる「受援力(じゅえんりょく)」。人に助けてもらうには自分発信で「できない、助けて」と言える力が必要だと。自分だけで頑張ってしまうのがニッポン人らしい。自分も然(し)かり。ちょっとした困り事でも誰かに話してみようと思う力をもらった瞬間だった。
(記者・元村)
この仕事を振り返ると、取材先では普通に生活していては気づけなかったであろうことをたくさん見ることができた。子育てしている保護者を地域ぐるみでサポートしたいという方がいて、母という立場でもある私はその思いに感動して涙も出た。
またある人は楽器を大人になってから始めて、今では人前で披露するまでに。「やりたいことは何でもやってみて」と声をかけていた姿に、晴れやかな気持ちになった。「いつも読んでいるよ」と声を掛けてもらったことも。勇気と希望と安心を常に頂きました。今まで仕事を通して出会った方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。
(記者・西田)