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住民が対策要請
堺市南区富蔵の建設会社敷地内に大量の土砂が積まれ、雨が降るたび、土砂の一部が崩落している。近くには妙見川が流れていることから、付近住民らは「大雨で土砂が崩れると、水害が起きる恐れもある」として、府や市に対策を求めている。
建設会社敷地内では以前から土砂が持ち込まれていたが、最近になって敷地も広がり、土砂が高く積み上げられるようになったという。このため、住民らは今年8月から府や市に対策を要望。府では土砂の埋め立てについて規制する「府土砂埋立て等の規制に関する条例(土砂条例)」に違反していないかどうか、調査を進めている。
土砂が積まれている敷地を所有している建設会社によると、同社は北河内の災害緊急対応業者で、道路の陥没や土砂の崩壊などがあったときに撤去した土砂の仮設置き場として、敷地を利用している。
また、積み上げられた土砂は敷地内の高低差をなくすために切り土した土砂を運んだもので、単なる敷地内の移動だと説明。土砂が一部崩落しているものの、河川にまで流入していないことを確認したという。
一方、市環境対策課の諸農典知参事によると、10月5日に府と市が現地に立ち入り、府条例で規制の対象となる3000平方メールを越えているかどうかを調査。簡易的な計測の結果、3000平方メートルを越えている可能性があるため正確な測量の準備を進めているという。
地元自治会は「土砂が雨で崩落しないよう、規制を守って安全に行ってほしい。府や市も住民が安心して生活できるよう、しっかり指導してほしい」と。建設会社の社長は「これまでも災害防止に努め、整備も進めている。近隣住民の不安を解消できるよう誠実に対応していく」と。