2024年2月の時点で、大阪府を含む13都道府県で生息・被害が確認されているクビアカツヤカミキリ。大阪府内では22市町村で被害が出ている。
和泉市では2021年より、市民から通報のあった場所や公園、農地などを大阪府および市の環境保全課・公園緑地担当・農林担当などの部署で巡回調査を行っている。昨年の被害状況としては、和泉市内43か所、1762本の桜などの樹木を調査し、フラスなどの被害は14か所、98本で確認された。また、そのうちの7か所は公園や緑地内で発生しており66本の桜でフラスが確認された。
市民には、市のホームページなどで啓発を行い、発生状況の情報提供依頼や、成虫などを発見した場合は駆除のお願いをしている。また2024年度からは、農業被害の防止目的を除く個人や団体に防除ネットを無償で配布する事業も始めている。
公園で被害が確認された樹木に対しては、農薬の樹幹注入や防除ネットを設置していて、また一部の公園においては試験的に包帯のような対策用シートを幹に巻き付け、被害拡大の防止や予防の効果があるか経過観察も行っている。
被害拡大を防止するため、和泉市は環境省から「特定外来生物の防除等の対策に係る特別交付金」を受け対策していけるよう検討を進めている。