7月2日、桜並木のある309号線沿いの歩行者専用道路(藤沢台1丁目~向陽台3丁目)を一般財団法人富田林市公園緑地協会土居職員に同行し、富田林市のクビアカツヤカミキリ防除対策について、取材した。
桜並木は防風ネットを巻いておらず、葉が青々と茂り美しい外観だ。土居職員へ防除方針・対策を確認したところ、方針は「桜の木の外観を尊重すること」と話した。また、対策については「リバイブ(樹木用樹幹注入剤=殺虫剤)の年1回200本~300本の樹木への注入と年2回(6月、7月)の薬剤マツグリーン液剤2の樹幹散布併用の『化学的』対策だ」「この対策により90%以上を防除できている」と話した。これはフラスの出ている桜に防風ネットを巻く他自治体の『物理的』対策とは相反するものだ。
これらは2023年度より環境省の補助金事業を申請し、富田林市域を北部・中西部・中南部の区域に分けた3か年計画の中で実施しているものだ。対策の割合は市内の公園・街路樹・学校・幼稚園などで対象のソメイヨシノ約2200本に対して、年2回の薬剤散布が15%、年1回の樹幹注入が40%、食害が進んだ木の伐採などが45%。今年度の伐採対象は211本だが、完全に枯死する直前に根抹から生える若芽を残して伐採し再生する取り組みも含まれる。
同協会は他にも、防除の指導やクビアカツヤカミキリの防除マニュアルのホームページ公開などの啓発活動を行っている。
取材中に出会った市民は「クビアカツヤカミキリを見つけたらいつも捕殺している」という。このような市民による景観維持活動も重要だ。土居職員も「予算、職員数も限られている中、非常にありがたい」と。
記者が、これらの対策で将来的に桜を維持できるかと土居職員へ問うたところ、「同協会でも新たな実験を試みている」「この実験は開始したばかりで成果を確認するには3年はかかる」と話した。
今後は、多様な実験の継続と自治体間の横連携、また、市民の協力が欠かせない。この官民連携体制が定着すれば効率的かつ有効的な防除対策が実現される日は近い。

