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史上初のフルセットで
女流三冠(女王・女流王座・女流王将)のタイトルを持つ、大阪狭山市池尻自由丘出身の女流棋士・西山朋佳さん(24歳)が、女王防衛に成功し、三連覇を果たした。
西山現女王と加藤桃子女流三段が『女王』のタイトルをかけて挑んだ第13期マイナビ女子オープン五番勝負。4月7日の第1局から互いに2勝2敗で譲らず、史上初のフルセットへともつれこんだ。
6月3日、東京の将棋会館で、最終の第5局が行われた。じっくりと慎重な展開の中、加藤女流三段が得意の穴熊を完成させ、攻めに転じると、西山女王も徹底抗戦。着実に前進して、加藤女流三段の穴熊を崩壊させた後は、電光石火の攻めで一気に勝負を制した。この勝利で、西山女王は女王三連覇を果たし、女流三冠を堅持した。
将棋界には、女性限定の「女流棋士」と、男女を問わない「棋士」があり、西山さんは棋士の登竜門である奨励会三段リーグで、棋士を目指す立場でもある。前回のリーグでは、好成績を残しながらも惜しくも次点となり、「棋士」となれる四段に昇格できなかった。
20日から開幕する同リーグで、上位3名に入れば、念願の「史上初女性棋士」誕生となる。悲願は果たされるのか。今後も西山さんの活躍から目が離せない。