今年に入り南区全域で特殊詐欺被害が深刻化している。
5月8日南区の高齢女性宅に百貨店の職員をかたる男が電話をかけ「カードが不正利用されている」と言った。
その後銀行協会をかたる人物からの電話、警察官をかたる女が来訪し、封筒にキャッシュカードと暗証番号を入れさせ「保管のため封筒に押印が必要」と言って女性に印鑑を室内に取りに行かせたすきに、犯人が用意した別の封筒(トランプやポイントカード等を投入)とすり替え、押印させて「大切に保管するように」と女性に渡し、本物のカードが入った封筒を持ち去った。
13日にも同様の手口で、南区の高齢女性がキャッシュカード約10枚と暗証番号を入れた封筒を別の封筒とすり替え持ち去られた。
「カードが悪用されている」などと電話口で百貨店職員や銀行協会や警察官をかたる人物は、親切丁寧な口調で言葉巧み。つい信用してしまうという。
詐欺の前兆電話(アポ電)は同じ地域で連続発生する。南堺署では直ちに安まちメールを配信し警戒にあたる。
5月30日現在南区での被害は25件で被害額は4千万円超。
「銀行協会職員が訪問することも警察官がキャッシュカードを封筒に入れさせることも絶対にない。キャッシュカードは誰にも渡さない。暗証番号は誰にも教えないで!」同署では商業施設や金融機関、公共施設の協力も得て広く注意を呼び掛けている。