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毎年10月第1日曜(今年は10月6日11時~)に櫻井神社(片蔵)の秋祭りで奉納されているのが国選択無形民俗文化財・府指定無形民俗文化財「上神谷のこおどり」だ。
こおどりは室町時代から伝わる雨乞いの踊り。新発知・太鼓打・鐘打・扇振による外踊りが音頭取りの歌に合わせて鉦や太鼓をたたき、ヒメコと呼ばれる魔除けの紙花を背負った鬼神と天狗が舞い踊る構成になっている。もともとは鉢ヶ峯寺の氏神・國神社の秋祭りで若衆によって演じられていたが、國神社が櫻井神社に合祀されたため、國神社前から行列を始めて櫻井神社に入り、国宝の拝殿前で奉納するようになった。
こおどりは、國神社が櫻井神社に合祀された時以降30年以上途絶えたが、昭和に入ってから復活したといういきさつがある。現在は堺と鉢ヶ峯のこおどり保存会、鉢栄会、鉢ヶ峯寺自治会が力を合わせ、地元の小中学生ら次世代への伝承に力を入れている。
口上を述べる役目の新発知は子どもが務めるのが習わしということもあり、こおどりに参加する子ども達は夏の間中練習に励んで本番に臨む。伝統の重みと地元の心意気が感じられる伝統芸能だ。
記事中に掲載されている情報は掲載日(2019年9月30日)時点のものです。