［堺市南区］関西初のがん治療器導入・放射線などと併用で効果／阪和第二泉北病院

がん高周波温熱療法治療「ハイパーサーミア」。阪和第二泉北病院（中区深井北町）に全国で５番目・関西で１号機となる最新のハイパーサーミア機器が導入された。導入と同時に、京都大学複合原子力科学研究所
教授で医学博士の増永慎一郎さんを迎えた。温熱併用放射線治療や温熱併用化学療法の国内パイオニア的存在の増永教授が、丁寧に説明し温熱療法を行う。

ハイパーサーミアは、急速に新生したがん組織は毛細血管が拡張せず、加温によって熱が上がりやすくなる性質を利用したもの。

42度程度の加温で正常細胞は損傷が見られないのに対し、がん細胞は血流が少ないために高温に耐えられない。
この治療は放射線治療や薬剤の服用・免疫療法など標準的ながん治療と併用することで効果を高めることが立証されている。また、副作用がなく何回も繰り返し治療できることも特徴だ。

他の病院で入院治療している患者や、通院治療を受けている患者も主治医指示のもと通院が可能。増永教授と臨床工学部の太田耕司さんが担当する。

増永教授は「新機器の能力を最大限に発揮させ、手術や放射線・化学療法・免疫療法による治療効果の向上と患者さんのＱＯＬ（生活の質）の向上を目指します」と、話す。

完全紹介予約制。阪和第二泉北病院０７２・２７７・１４０１（祝日除く月〜金曜の９時〜４時）