「評判の映画『国宝』の中の演目『藤娘』『鷺娘(さぎむすめ)』『京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)』をお稽古してみませんか」と話すのは日本舞踊若柳流師範の若柳昭翠さん。
手振りの多い上品な踊りが特徴の若柳流の魅力や楽しさを伝えておよそ50年。これまで若翠(わかみどり)会師範として出会った門弟は100人以上、多くの名取を輩出してきた。
80歳を超えた現在も元気に幅広い年齢層の人々に日本舞踊の普及を続ける。30年来の門弟は、「お師匠さんからは踊りのご指南と同時にいつも元気をもらってます」と笑顔。
日本舞踊は独特の美しさと表現力、柔らかな手の動きや優雅な身のこなし、表情や装束の美しさが見る人を魅了する。物語や詩情を伝え、踊り手の感情や思いが観客に伝わることも特徴で、経験あるなしに関わらず踊り手の個性によって味わいが違い、同じ踊り手でも年齢や人生経験によって新たな踊りになる。
大ヒット映画「国宝」で吉沢亮さんと横浜流星さんが2人で踊る二人藤娘の「藤娘」は可憐で幻想的な世界観と舞踊の美しさがある演目。
また「鷺娘」は歌舞伎だけではなく日本舞踊でも人気の恋に破れた娘の悲しみと狂気を描く名作。大曲の「京鹿子娘道成寺」は踊りながら一瞬で衣装が変わる「引き抜き」がだいご味。映画を見て踊りに興味を持った若い世代の人や、過去に日本舞踊の経験がある人を対象に3演目だけを踊る目的に日本舞踊の世界をのぞいてもらえたらうれしいと若柳さんは考える。
▽月3回金曜5時半~6時半、パンジョ7階パンジョクラブイズにて。詳しくは問い合わせを。
072・293・1137(若柳さん)
Instagram:@wakayagi_shosui


