御年(おんとし)90歳になる男性二人が作品展「九十歳ふたり展」を開く。パンジョホールで13日~16日の10時~5時(初日は1時から、最終日は4時まで)。手術や入院で休んだ時も、温かい励ましを続けてくれた絵画クラブ「ミューゼ(旧・廣彩会)」の仲間の、全面的な支援を受けながら画歴を彩る作品の数々から選んだ計46点を展示する。
出展するのは旧・廣彩会1期生で30年前から絵筆を握っている明和鐵應(てつを)さん(桃山台)と、いづみ健老大などでの学びを経て70歳の時から参加している奥垣司朗さん(槇塚台)。
ミューゼは、元堺東高校美術教諭の廣靖彦さんの指導の下で「廣彩会」としてスタートした。月2回、一緒に絵を描くだけでなく、課外活動でカラオケも楽しむなど和気あいあいとした雰囲気だ。ある時、休憩中に明和さんが「そろそろこれまでの絵をまとめて、個展をしてみたい」とつぶやいたのが二人展のきっかけ。「それなら、みんなで応援しようと準備してきました」と会長の鳥居謙太郎さん。
出品作を決める際は、ミューゼの活動場所の青少年の家(片蔵)で、現在の指導者・平野雅代さんや、会の仲間に見せて一緒に選んでもらった。「ミューゼの仲間の助けで、ふたり展が開催できます。幸せでありがたいことです」と二人が感謝を表すと、鳥居さんが「お二人とも尊敬する先輩であり、私たちの目標です」と返す、ほほえましい関係だ。
作品展には明和さんの書道作品も加わる。「幼い頃から好きだった絵画を定年後の趣味として、楽しく過ごしてきました。90歳を超えた今も元気に過ごす私たちのエネルギーのいくばくかを、皆様にお届けできればうれしいです」と、明和さんと奥垣さん。