[堺市南区]淡竹が日本各地で一斉開花、鉢ヶ峯周辺の竹林でも変化が

投稿者 記者・ 元村

竹鉢ヶ峯 淡竹

この夏、鉢ヶ峯地域周辺の竹林の淡竹(ハチク)に変化が起きていた。

鉢ヶ峯営農組合長の中條さんはこの様子を「竹に花が咲いている」非常にまれな出来事と話す。竹は種類によって寿命が異なり開花後に枯れる珍しい植物。毎年5月から6月ごろに地中から顔を出す淡竹のタケノコは市場流通量が少ないが、淡白なおいしさで人気がある。竹材は茶筅や竹かごなどの伝統工芸の材料になる。

ところが今年は日本各地で同時に開花が起こっている。花は枝先から垂れ下がる小穂で稲の花に似た地味な形で、よく見ないと気づかない。開花後は急速にエネルギーを使い果たし竹林全体が枯れる。開花時期の同期性は風媒が理由と考えられていて、花を咲かせた竹は数か月~数年で空洞化し、緑色が一転して茶色の山肌になり景観が変化するため人々に驚きや不安を与える。めったにないことが起きるため自然災害など不吉なことが起こるとの伝承もある。

ちなみに真竹の開花までの周期は120年、孟宗竹(モウソウチク)は60年とされている。1960年代に真竹の大規模開花が日本中であり、竹材の供給が不足したためプラスチック製品が普及した。淡竹は現在のところ120年説が有力で、その特徴は花を咲かせても種子がほとんどできないこと。同じ遺伝子を持つ個体が林を占めるため受粉成立が困難とか。にもかかわらず地下茎による再生力だけで生き残るため地上部が全滅しても地下茎は数年~十数年休眠した後、忘れたころに細いタケノコが少しずつ出てくる長期的な再生サイクル。

80歳代の中條さんも真竹に続いて人生で2度目の淡竹の開花に驚きを表していた。この自然の命の循環を感じ、現象を目にするのは120年後かもしれない。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2025年8月31日)時点のものです。

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