堺市立中学校で6月2日、「全員給食」が始まった。
中学生たちは、初日のメニュー・ハヤシライスと鶏肉のレモンソースがけ、キャロットソテーなどをあっという間にたいらげ、おかわりに列ができていた。
弁当持参が基本だった同市立中学校。2016年から弁当と民間調理された弁当箱形式の食の選択制を導入。しかし給食を選ぶ生徒は約10%だった。
給食は成長期の中学生の発達に必要な栄養が取れることや食育の観点から市は20年に「中学校給食を安定的に提供する」とする方針を策定。全員給食の実施に向け準備。市内には2か所の学校給食センターを配置。桃山台には「堺市第2学校給食センター」が設置された。両センターとも安全安心にこだわり徹底的な衛生管理のもと調理・配送される。
現地取材会が行われた八田荘中(中区)では12時半頃、エプロンと三角巾、マスクを付けた各クラスの給食係が校内の配膳室で給食を受け取り、教室に運んだ。教室では食缶からのおいしそうな香りに笑顔があふれた。
今日の献立を読み上げた後そろって「いただきます」をして食事。3年1組の濱田桜さんは「ご飯もハヤシライスも温かくてめちゃくちゃおいしい」、古井渡逢さんは「みんなで一緒の給食の方がうれしい」と。
メニューは和食を中心に今後は行事食や郷土料理、世界各国の料理なども登場予定。1食当たりの保護者負担は355円。米価の高騰などで超える部分については市が補助する。同市学校給食課の熊田典子参事は「これからも安全な給食を提供していきます」と話していた。