坂道の多い茶山台で、電動カート(グリーンスローモビリティ)を活用した移動支援「ちゃやまっくる」の試験運行が3月から始まっている。
活動中心は「NPO法人団地ライフラボat茶山台」。茶山台団地(2丁・大阪府供給公社)を拠点に、住民の困りごとに寄り添いコミュニティを広げる活動をしている。今回、多くの住民からの「買い物や病院に行くのが不便だ」という声に応える形で、公道走行可能な7人乗り電動カートを移動手段とした支援活動を始めた。運行管理費用は、休眠預金活用事業の助成と茶山台校区自治連合会からの支援でまかなう。
5月15日は同団地7棟集会所で、運転手の講習会が開かれた。電動カートのボランティア運転手として3人が参加し、取り扱い説明や注意事項などを学び、実際に団地内を運転した。
すでに5人の運転手が、3月から交代で団地内を試験運行している。時速20キロ未満で走るゴルフカートのような形状は、乗車した人から「安心して乗ることができた」「自然の風が気持ちいい」と好評。
団地ライフラボat茶山台運行部長の西山和良さん(茶山台3丁)は、「現在は毎週月曜日に団地内や近隣センター付近を安全走行しています。買い物支援や移動支援だけでなく、運転のボランティア活動を通して高齢者の生きがいとなることも期待しています」と。「桜の季節はお花見しているようだと大変喜ばれました」と同事務局の湯川まゆみさん(同2丁)。「子どもも高齢者も笑顔になって降りていきます」と。団地から駅までの移動が最終目標だ。
なお河内長野市では南花台と大師町・日東町で、グリーンスローモビリティ「クルクル」の移動電磁誘導線を用いた自動運転実証事業が行われている