(郷土史家 檜本多加三<檜尾在住>)
泉北高速鉄道「栂・美木多駅」の北側に堺市の南区役所がありますが、その裏に誰でも入れる古墳があります。牛石古墳と呼ばれていますが、昔はこの地域の人たちは「牛石(うしいし)」という地名で呼んでいました。なぜなら、牛の背に似た大きな石が転がっていたからです。
そして、この牛石には伝説がまとわり付いていました。

ある人が、牛に似た石を動かすと、血がドォーッと流れ出て、峰の両側に流れていきました。西側に流れ出た血は池を満杯にしたので、「血で池がおおかた(大方)埋まった」といって、池の名を大方池(おかた池)と呼ぶようになりました。これがサクラで有名な西原公園西下の大方池(岡田池)として今でも残されています。
東側に流れ出た血は、池の半分に達したので、「血で池が半分埋まった」といって、池の名を半分血池(はぶち池)と呼ぶようになりました。ニュータウン造成前まで、半分血池も存在しましたが、造成時に埋め立てられ、グラウンドとなりました。これが南区の区民祭などで使われる南区役所東側のグラウンドです。

このように、現在でも牛石伝説ゆかりの土地や地名に親しみながら、桃山台や南区の人たちは生きています。
たぶん、昔の人が牛石古墳を盗掘しようとして、石棺内部に塗られていた朱に驚いて、こんな話が出来上がったのだろうと思われます。牛の背に似た石も、実は石棺のフタの部分で、古代の人が穴をうがって石を割ろうとした跡などを現在も自由に見ることができます。
(注:泉北高速鉄道は現在は南海泉北線)

Information
以下の情報は2023/06/09時点のものです
西原公園(にしはらこうえん)
- 電話番号
-
072-291-1800
(建設局 公園緑地部 泉ヶ丘公園事務所)
- 住所
- 堺市南区桃山台1丁4
- 駐車場
- なし

