近藤紀国(のりくに)さんと晴輝さん(槇塚台小6年生)父子が10月5日、静岡県で開催された「全日本一輪車競技大会」ファミリー部門で見事、優勝の快挙を果たした。同部門の子どもの出場は小学6年生まで。親子それぞれが100メートルを走行し、合計タイムで競われる。2人は今回、計35秒83のタイムで優勝を決めた。紀国さんは、この部門での1位は念願だっただけに「雨の中の大会でしたが、最後のチャンスで優勝でき感慨深いものがありました」と、喜んでいる。
一輪車との出会いは、本紙の一輪車サークルの記事。それを見た当時小学4年生だった晴輝さんの姉・心咲(みさき)さんが「やってみたい」と入会。ところが父・紀国さんはもっと前からの一輪車ユーザーだった。自身が小学校3年生のときに自転車を買いに行ったが「一輪車に乗りたい」と、自転車を買わずに一輪車を購入、走る楽しさに夢中になっていた経験があった。やがて長女と共に競技大会に出場するように。その様子をみて、晴輝さんも自然と乗るようになっていった。
一輪車の競技種目は、16・20・24インチの車輪径別にスピードを競う。100メートル・400メートルの走行レースと、技を入れた片足走行・タイヤ乗り・スラローム・障害コースなどのトラックレース。マラソン、音楽に合わせて、ソロ・ペア・グループ別に演技をし、創造性・美しさ・完成度などを競う演技がある。
個人戦でも、晴輝さんは100メートルと片足走行で銅メダル、タイヤ乗りで銀メダル、紀国さんは100メートルと400メートルで銅メダルと2人ともすばらしい成績。一度でも落車すると失格になる競技だけに2人の実力のほどが分かる。
また、11月3日に大井川で開催された「全日本一輪車マラソン大会」で晴輝さんは42・195キロを3時間3分で完走。
2人は現在、大阪市内のクラブに所属しているがふだんの練習場所は狭山池。コロナ禍から競技人口も大会も減っているなか、紀国さんは引率する保護者たちに「乗ってみませんか?」と勧めている。一輪車は「乗って走る爽快感は格別。多くの人に味わってほしい」と。