御池台小学校6年生の井上誠之介くん(=写真)が8月5日、兵庫県立武道館で行われた日本ボクシング連盟主催の「全日本UJボクシング王座決定戦」の31キロ級で優勝した。大阪府や関西ブロックでの大会などを経て頂点に輝いた。
幼少の頃から運動神経の良い誠之介くんは、兄の影響でサッカーをしていたが、ユーチューブで観たボクシングを「かっこいい」と思ったのがきっかけで、2年生からボクシングを始めた。
悔しさをバネに
南区のボクシングジムに通っていたが、試合に負けて悔しい思いをしてより強くなりたいと、世界で活躍する選手を数多く育てた指導者のいる東大阪市のジムへ4年生から変わることに。
週5日、学校が終わると東大阪まで一人で電車に乗ってジムまで通っている。アスリートコースに所属し、中高生や大人に混じってミット打ちやスパーリングなどの練習をこなしている。
1時間半かけて通うことや厳しい練習を苦に感じたことがないと言い切る誠之介くん。ジムに行かない日は、近所の公園で父親の佳之さんと一緒に練習している。試合中、果敢に繰り出される連続パンチと軽快なフットワークは、毎日の努力の賜物だ。
真面目に取り組んでいる姿勢は勉強机を見てもわかる。常に目につくようにと憧れの選手の写真や目標シートが掲げられている。大谷翔平選手が高校時代に活用していた「目標達成シート」を参考に、全国大会で勝つためのシートを作成。
優勝を手に入れた次の日、さらに強くなり再度日本一を目指すために新しいシートを作り直した。体作りや試合に関することのほか精神面に関することなどが、81マスにびっしりときれいな字で書かれていた。
ボクシングの他に塾で算数や英語も勉強し、英検にもチャレンジしている。いろいろなことに興味があり、「ポケット六法」を愛読していた時期も。「夢はオリンピック出場。将来はプロボクサーか消防士」と。


