[堺市南区]みどりを守る会が、クビアカの成虫が脱出しないよう 樹木の穴をふさぐ

投稿者 記者・ 山本こ

クビアカ脱出予定孔封鎖作戦

泉北のみどりを守る会が、泉北地域のサクラやモモなどに甚大な被害をもたらしている特定外来生物・クビアカツヤカミキリの脱出予定孔封鎖作戦を、鉢ヶ峯を中心に行った。

近年、クビアカによるサクラなどの食害が深刻化の一途をたどっている。同会は、様々なクビアカ防除策を実施しているが、その中の一つが「脱出予定孔封鎖作戦」だ。

クビアカは、サクラなどの樹木内に卵を産み付け、幼虫は、2年間ほど、樹木の内部を食い荒らしながら成長し、成虫になると内部から脱出する。その際、自らが脱出しやすいよう、あらかじめ樹皮を薄く残して穴を開ける。これが「脱出予定孔」で、強化テープでクロスを作るように封鎖し、クビアカの樹木からの脱出を防ぐ作戦だ。

同会では、昨年も泉ヶ丘地区で同作戦を実施。晴美台・三原台などで、合計116か所の予定孔を封鎖した。今年は、昨年の調査で、泉ヶ丘地区の次に被害が多かった、鉢ヶ峯に注目。4月12日と26日に、鉢ヶ峯公園墓地で作戦を決行した。

合計695本のサクラを調査。すでにクビアカが脱出した穴(脱出孔)の多さに、同会員もビックリ。1本で10個以上の脱出孔があったサクラも。脱出孔の数は、546個であったが、数えきれないものは10個とカウントしているため、実際の数はこれより多い。一方、脱出予定孔の方は、146か所を発見し、封鎖した。また、幼虫の食害痕である「フラス」が出ている木は、全体の約半数の324本にものぼるが、樹幹に防風ネットを巻くなどの対策を行っているのは、全体のわずか10%未満と、ほぼ無策といえる惨状だ。

4月19日には、上神谷支援学校東側のサクラ並木も調査。23本に、24個の脱出予定孔を発見。全て封鎖した。

「想像以上に被害が深刻であるにもかかわらず、ほとんど対策がとられておらず、鉢ヶ峯がクビアカの養殖場と化している」と、嘆く。

同会では、今年もクビアカの成虫の死骸をローソンで使える100円の金券と交換する会を、成虫が活動を始める6月から実施。交換会の詳細は次号で。

クビアカツヤカミキリ脱出の穴の封鎖作戦実施結果(鉢ヶ峯公園墓地)

記事中に掲載されている情報は掲載日(2025年5月27日)時点のものです。

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