［和泉市］ベルリン映画祭で上映、和泉市の藤原さんが監督を

世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭。和泉市の藤原稔三さん監督の「ミックスモダン」が、２月に開催された第75回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に選出され、上映会で大きな反響を巻き起こした。

「ミックスモダン」は、さまざまな状況下にもがきながらも更生を誓う非行少年、更生を支える保護司の葛藤を描いた作品だ。困っている少年を助けるだけがテーマではなく、「命の大切さ」が深く問われている。

藤原さんは、お好み焼き屋「千房」が取り組む「職親プロジェクト」（企業が出所者に仕事と住居を提供し自立更生を支援する活動）を知り映画の構想を得た。綿密なインタビューを重ね、妻の三国鈴さんと二人三脚で脚本、編集を手がけた。「妻の支えがなければ作品は完成できなかった。感謝しています」と藤原さん。現役保護司でもある藤原さんは「（自身の保護司の活動が）映画の体現をしている不思議な感覚だった」と振り返る。

タブー視されがちなテーマだが、社会でこういったテーマをオープンにして情報を共有することが大切、と語る。「可能性は誰でも持っている。可能性を信じて決して諦めないで欲しい」。

映画タイトル「ミックスモダン」には、いろいろな具材を自由に詰め込んで作るミックスモダン焼きのように、さまざまな人生や背景を取り込んで、排除しない社会、受け入れる社会になればと思いが込められている。

和泉シティで６月１・14日

映画の一般公開は現在調整中。特別先行上映会が６月１日、14日に和泉シティプラザ弥生の風ホールで行われる。各日２時半～（開場２時）。

チケットは総合案内で。前売り１３００円。当日１５００円。