富田林市きらめき創造館で子ども食堂「トピックずーむ食堂」を運営するNPO法人ゲキトモエンターテイメント代表の谷川うりさん(美山台)が「お好み焼き」の可能性にかけて、アフリカのウガンダに単身渡航し、現地3か所で子ども食堂にチャレンジした。
お好み焼きは終戦直後、米軍が配給したわずかな小麦粉と野菜を使い、飢えをしのぐために作られた日本の平和と復興を象徴したローカルフード。この食文化と歴史をウガンダの貧困地域の人々に伝え、現地食材だけで作るお好み焼き(カンパラ焼き)作りを通して、アフリカが抱える課題解決に貢献しようと企画。クラウドファンディングで資金を獲得し、ソースや生地の試作を重ね、発案から一年、今年8月に旅が実現。現地NPO団体と協力し、首都カンパラのスラムで暮らすシングルマザーとその子どもや北部グルの元少年少女兵施設にいる若者のもとを訪れた。
谷川さん自作「カンパラ焼き」の手遊び歌を皆で歌い、打ち解ける。作り方を熱心にメモする人々。「おいしい!甘い」「安く作れていいものを教えてもらった」と、満面の笑みがあふれる。アボカドやバナナ、ごはんを入れ、アレンジする人も。まさに、〝お好み〞焼き!
「お好み焼きが日本の戦争と貧困の歴史と深く関わっていることを紹介した時、真剣に聞いていた。境遇が重なり、共感、感動していた様子が一番心に残っている」と、谷川さん。
炊き出しではなく、共に作る。方法を伝え、自らできるように導く。谷川さんが目指す自立支援の形を実現した。