2013年、当時74歳だった桧尾俊明(ひおとしあき)さん(当時は久野喜台在住)が「ノルディックウォークで東海道500キロ完歩」を成し遂げたとして、本紙で取材した(その後、中山道も踏破)。
そんな〝挑戦する人〟桧尾さん(現87歳・津々山台)が開催中の大阪・関西万博でチャレンジしている。
発端は昨年12月、「万博に10回行くのを目標に何か面白いことをしよう」と思い立った桧尾さんは「90歳を目前に自身の足跡を残したい」と考えた。
そこで、万博会場の各パビリオンスタッフなどに声をかけ、着ているポンチョに寄せ書きをもらいながら回ることに。白いポンチョに世界地図を描き、自国付近に出身地とサインを書いてもらうのだ。
5月末から木曜を〝万博デー〟と決め、毎週もしくは隔週でバス・南海電車・地下鉄を乗り継いで毎回一人で通っている。
健康に配慮し、体力と相談しながら閉幕まで行ける限り行くという。
桧尾さんは糖尿病の持病があり、週2回透析している。目も見えにくいそうだ。医師に今後は週3回の透析が必要と言われたが、万博閉幕後からにしてもらうように頼んだ。
酷暑の中、医師として今回の挑戦は勧められないと止められたが、「命が短くなってもどうしてもやりたい」と、食事管理や規定体重をオーバーしないことを絶対条件に了承を得た。
「始動するまでに様々な苦労もあったが、周囲の協力と理解に感謝している」と桧尾さんは語った。〈つづく〉

