阪和第一泉北病院(豊田)の敷地、小谷城跡地で昨年からミツバチの飼育が行われ、純粋ハチミツが採れている。採取されたハチミツは、「泉北ハニー」として地域の連携施設や連携病院、ホスピス病棟に提供し喜ばれている。8月7日、養蜂作業を泉北高校生物研究班の3人が見学。今後、同病院と同校は連携協議書を交わし高校生も同地で飼育する予定だ。
同病院は医療法人錦秀会が運営。同法人グループのNPO法人健康寿命増進機構が、泉北の地の自然をSDGsにつなげたいと、ミツバチの養蜂をスタート。NPO法人の職員と同事業に協力する病院の職員8人が専門の養蜂家の下で修業を積み始動。1万2千匹の西洋ミツバチを5基の巣箱で飼育が始まった事業だが、将来的には増やしていく予定だ。
メンバーたちは週1回、巣箱の中の巣板を一枚一枚点検。女王バチの存在を確認し掃除。今年の酷暑のなかでも防護服を着用し過酷な作業をこなしている。 昨年春夏は約40リットル、今年春には50リットルのハチミツを採取。しかし昨年11月にはスズメバチに襲われほとんど死滅した苦労も。
一方、泉北高校生物研究班は学校で養蜂をしたかったが叶わず、SNSで同敷地での養蜂を知り見学を申し出、快諾されたもの。この日は7人のメンバーのうち小森瑛太さん、近藤結太さん、齊藤壮佑さんが熱心に作業を見て養蜂の仕組みや、噴霧器など道具の説明を受けた。巣箱の隅についたプロポリスに「味見してもいいですか?」と興味津々。ひとかけらを口にほおばる場面も。
同養蜂の情報はインスタやユーチューブ、TikTokでも見ることができる。職員たちは「自然豊かな泉北の山の上で育てるハチミツを、地域の方々に届けたい」と。