来年結成20周年を迎えるご当地ヒーロー「超新星スバルファイブ」は、ボランティア劇団として2006年より福祉施設や小児病棟への訪問活動、地域のお祭りや府内外でのイベント出演を行ってきた。
創設者で代表を務めるのは道野重信さん(52歳・大野台)。メンバーは変遷を経て現在25人が在籍、10人弱が実働している。
4月にはらぶとん、狭山池まつりに出演し、アクション、手品、紙芝居クイズ、プレゼントコーナーを盛り込んだ観客参加型のショーで場を盛り上げた。
アドリブ劇が好評
彼らの持ち味はアドリブで織りなす劇。唯一無二のキャラクター、ゆるい雰囲気と本格的な主題歌とのギャップ、現場を巻き込む一体感がくせになる。暴力性や恐怖演出がなく、誰もが安心して楽しめる点も魅力。「悪役だから倒さなければならないというのは自分たちに合わない。敵味方関係なく、あたたかい感じになるよう心がけている」と、道野さん。
スバルファイブ誕生と軌跡について伺った。かねてより道野さんは本業が休みの日に障害者の福祉施設などでプロを目指す声優劇団と共に紙芝居や人形劇といったレクリエーションのボランティア活動を行っていた。だが、脚本を書き、練習して本番に臨むも、アマチュアが作るものでは10~20人しか集客できずにいた。
ある時、市販の戦隊ヒーロースーツを5着購入し、それを着て余興したところ、200人もの人が集まった。手ごたえを感じた道野さん(当時富田林在住)は、市の星である〝すばる〟にあやかり、また、すばるホールを活動拠点にしていたことから「超新星スバルファイブ」と名付け、ご当地ヒーローとして活動をスタートさせた。〈【連載:第2回】につづく〉