この記事は公開日から1年以上経過してるため情報が古い可能性があります。
大野台在住の福田弘治さん(85歳)が、『私が口ずさめる軍歌と戦時歌謡』を出版した。
福田さんは、大阪狭山市熟年大学で近現代史を専攻。父親が職業軍人であったことから、戦争史にも深く関心があり、日本軍とソ連軍が衝突したモンゴルのノモンハンに慰霊の旅に出たことも。ロシアによるウクライナ侵攻を目の当たりにし、「2度と戦争を起こしてはならない」という思いが強くなった。「何か自分にできることはないか」と考えた末、父親がよく歌っていた軍歌や当時の流行歌をまとめて出版することにした。
当時の歌は、戦争を正当化し、戦意高揚をはかるものがほとんどで、プロパガンダの一環として大手新聞社が広く懸賞募集を行っていた。〝無敵日本の武勲を世界に示す時ぞ今(『出征兵士を送る歌』より)〞など、歌詞は当時の世相を色濃く反映している。
時代背景を詳しく解説
同書には、『愛国の花』『同期の桜』『兵隊さんよありがとう』『父よあなたは強かった』など全61曲を収録。歌詞と共に、曲が生まれた背景なども詳しく解説しており、史料的価値も高い。竹林館から出版(1400円+税)。アマゾンでも購入可。
「日本にもこんな時代があったことを、若い人達にも知って欲しい」と、福田さん。