富田林市立喜志中学校3年生の中川詩乃さんが書いた「中学生の税についての作文」が南大阪8市町村全35校2743編の中から最優秀賞に選ばれ、「近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞」を受賞した。
題名は「はるちゃんが教えてくれたこと」。はるちゃんは詩乃さんの友達で66歳。よく手作りのビーズアクセサリーや手紙、靴下をくれるという。はるちゃんは詩乃さんの母、直美さんが営む福祉施設の利用者で糖尿病を患っており、たくさんの人に支えられながら日々を楽しく過ごしている。はるちゃんが今たくさんの支援を受けることができるのは、それらにかかるお金が税金によって賄われているから。詩乃さんは様々な場面で払うことが義務付けられている「税金」という言葉が嫌いだったが、その嫌悪感は、税金がどこに使われているのかを〝知らない〞ことからきていたのだと気付く。
はるちゃんの周りの人達に目を向けると、税金は必要な人達のために適切に使われているのだと知り、税金に対する意識が変わった―という概要だ。
一日署長も体験
12月17日には富田林税務署の初代「一日税務署長」として、イオン藤井寺で就任式や作文の朗読、税務署員とのトークショーを行った。「良い経験をした」と、詩乃さん。
母の直美さんは「作文を書くにあたって、私の仕事の話を聞いてきたり、色んなことを知るきっかけになった。税金についても、他の国はどうなっているかなど興味を持つようになった」と話した。今回のことをはるちゃんに伝えると、「がんばってるね」と詩乃さんに手紙をくれたという。