停留所の利用回数、1位は泉ケ丘駅
65歳以上の堺市民が市内の路線バスや阪堺電車を1乗車につき100円で利用できる「おでかけ応援制度」の昨年度の利用状況が公表された。
それによると、南区で制度の利用申請を済ませたカード保有者は3万8586人で、対象者の81・6%にのぼった。市全体の保有率は72・3%で、南区は7つの行政区でもっとも保有率が高かった。
カード保有者の年間バス利用回数は南区で200万回を超え、1人当たり53・1回もの利用があった。市全体の平均29・2回とくらべると、利用頻度が群を抜いて高かった。
2015年度半ばで紙のカードからICカードに切り替わったが、それにより、南区の保有率、利用回数の最多状況が続いていることが明らかになった。
乗車停留所の利用回数でみると、1位は泉ケ丘駅(73万8374回)で、2位の堺東駅(41万9496回)を引き離している。3位は栂・美木多駅(21万5286回)だった。
本制度があることにより、バスの年間利用回数は226万回増え、利用時間帯では通勤、通学のピーク時を外した利用が多いため、効率的運行や路線の維持に一役買っていることも検証されている。
経費の8・8倍の経済効果
制度にかかる経費は6・3億円だが、その8・8倍の55・7億円の経済波及効果が確認されているほか、高齢者の外出機会を増やし、ひいては健康や気力の増進に奏効している。