[堺市]クビアカ対策で公園・学校など 関係部署の連携進む

投稿者 記者・ 原

おがくず状のフラスが発生した桜

おがくず状のフラスが発生した桜

学校へ対策費500万円 庭代台の黒風呂池、400本に薬剤散布

桜などバラ科の植物を食害する特定外来生物クビアカツヤカミキリの被害が今夏、さらに拡大中だ。堺市では環境共生課が中心となり、防除に関する情報を発信するなど、異なる管理者間の情報共有に当たってきた。

今年3月と5月に関係部署の担当者が集まり情報共有のための会議を持ち、6月には大阪府からクビアカ防除の専門家を招き、薬剤の使い方や防除ネットの巻き方など実習をまじえた講習会を開催した。

藤田謙治環境共生課長は「防除に有効な新情報は、軽微なものでも逐一共有するようにしている」と話す。

同課から情報を受けとった各管理者が行った今年度の夏までの防除対策は次のとおり。

公園監理課

▷特に被害が大きい泉ヶ丘公園事務所(南区)と原ばら池いけ公園事務所の両管内(中、東、美原区)で1256本の防除ネット巻きを実施▷薬剤散布2390本(1本につき2〜3回散布)に実施▷伐採18本(年度後半に増えると見られる)▷薬剤の樹幹注入は198本(ロビンフッド、キンチョールEのいずれか)に実施。

南部地域整備事務所

▷道路緑地帯の被害木に対し薬剤散布を実施▷薬剤の樹幹注入は今後の状況を見て冬に実施する予定。

学校管理課

▷年度当初、全校で130万円だった対策費に消耗品費として500万円を追加▷伐採72本▷薬剤の樹幹注入は343本(いずれも全市で)に実施▷学校内職員が対応。

幼保運営課

▷成虫は見つけ次第捕殺▷薬剤散布、防除ネットは委託業者により実施▷伐採2本(今年度)それ以前のクビアカによる伐採1本。

農業土木課

▷5か所のため池の周囲で被害を確認▷被害木全部に薬剤散布を実施▷防除ネット巻きは予算の関係上、一部に実施▷春に市民から通報のあった黒風呂池(庭代台)周囲の約400本にも薬剤散布を実施。

農水産課

▷所管するハーベストの丘とフォレストガーデンの桜355本のうち、8本に被害を確認▷被害木に薬剤の樹幹注入と散布、防除ネット巻きを実施。

なお、直接の施設管理者ではないが、公益財団法人堺市公園協会にも今年度に実施したクビアカ対策について聞いたところ、大上哲男業務課長から、「市から受託していないため、対策業務は行っていないし、今年度は行う予定もない」という旨の返答があった。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2024年10月24日)時点のものです。

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