生活環境や農作物に被害を及ぼす特定外来生物のアライグマが、全国で繁殖中だ。堺市では2025年度の防除対策費がおよそ1400万円に上った。
住宅地における捕獲檻の貸し出し設置件数は、2021年度77件(うち南区は25件)だったが、25年度は107件(同28件)に。また、農地における21年度の同貸し出し件数は、99件(同60件)だったが、25年度は167件(同67件)にまで増加。同年度の捕獲数は住宅地と農地を合わせて438頭に上った。
対策費は檻の貸し出しや捕獲した個体の回収委託費、捕獲農家への報奨金(1頭当たり2千円)などが含まれる。農地が少ない堺区以外、アライグマは各区で捕獲されているが、南区が最も多い、と農水産課。
農業被害はトウモロコシ、イチゴ、ブドウ、スイカ、ミカンなどに出ている。
住宅地では家庭菜園の作物、庭木の果物や飼っている金魚も食べられるなど、雑食性で木登りや泳ぎも得意な習性から被害が拡大中。
和泉市では主に農家に、捕獲檻の3か月無料貸し出しを行っている。特に夏期は、市が保有する約80台の檻すべてが稼働する状況だ。
25年度の対策費は、捕獲した個体の回収委託費がおよそ530万円。農家による捕獲報奨金(1頭当たり2千円)がおよそ50万円。
同市農林担当は「檻は住宅地にも貸し出すことがあるが、仕かけたエサがアライグマをおびき寄せることになりかねず、忌避剤の使用を勧めている」と。忌避剤には木酢液が有効。
大阪府立環境農林水産総合研究所のホームページによると、アライグマは1歳程度から繁殖可能で、年1回、春に3~6頭の子を産む、という。

