和泉市みずき台東南(三林(みばやし)町、黒石町)の山林およそ4・19ヘクタールを切り開き、太陽光発電施設が建設されている。
工事施工者である株式会社D・S・G(奈良市)によると、年間発電量は4人家族の世帯およそ400軒分で、売電開始は11月末を予定している。
開発側と三林、黒石両町の地権者や水利組合、住民との協議が、工事許可までに5回行われ、質疑に対する回答が議事録(要旨)によって明らかになった。
それによると、①開発による三林町流域の排水は、みずき台公園内の既存調整池に流入することになっており、調整容量は確保されている。②強風で発電パネルが飛散しないよう大阪府の設計基準である風速36メートルより1〜2割増しの設計を行う。③発電パネル内部に含まれる有害物質が外部に流出することは考えられないが、年1回の水質検査を事業者が行い、結果を三林町へ報告する、などの内容だった。
工事に関して読者より、山林を切り開くと大雨でみずき台に土砂が流入する可能性があるのではないか、との投稿を受け、和泉市を中心に取材した。市は土砂流出等に対する防災措置に万全を期すことを条件に2023年11月に開発許可を出しており、開発側も三林町流域には暗渠(あんきょ)管、放流管による流路の確保をおこなうとともに堰堤(えんてい)の築造を、また、黒石町流域には洪水調整池を先行築造する旨、文書を提出している。