[堺市南区]学校のクビアカ対策 市が業務委託を検討

投稿者 記者・ 原

御池台小の桜

「職員だけでは作業困難」

特定外来生物クビアカツヤカミキリによる桜の被害は南区の学校でも深刻だ。学校現場での防除対策の実態を探った。

堺市教委・学校管理課が本紙に提供した資料によると、市立学校が管理する桜の数とフラス(被害木が排出する物質)が認められた本数は表のとおり。ただし、各校が市教委に申告した本数。

敷地内に219本と最も多くの桜を有するのは御池台小学校だ。校内のほか、外周の法のり面めんに林立する約190本が同校の管理対象となる。その半数以上が被害を受けている。実際に外周を歩くと、クビアカによるものかどうか不明ながら、すでに枯死したのか無残な樹形の桜が目立つ。同校の井上知子教頭に、これまでの防除対策を聞くと「防除目的の追加予算配分(昨年6月)後、手の届く範囲は薬剤注入を行ったが、法面での作業は危険で、使用する脚立の高さも制限されているため、学校職員が作業を行うには限界がある」と話した。

クビアカ対策の追加予算は昨年、学校が学校管理課に申告した桜の本数に応じて配分された。御池台小は作業可能範囲の25本を申告、配分は4万9千円だった。

一方、敷地内の桜が193本と御池台小より少ない若松台中学校の追加配分は、6万6千円(上限いっぱい)で、同校の北野真理教頭は「追加配分でさらに指定薬剤を購入し、(飛散時期に)噴霧した」と話す。被害は30%程度に抑えられている。

また、被害がないと申告したのは、桃山台、上神谷、はるみの3小学校だ。うち桃山台小学校は、隣接する西原公園や、ほど近い桃山公園、桃山台緑道で計86本の被害木が泉ヶ丘公園事務所によって確認されている(1月現在)。

学校の対応に温度差があることは明らかだ。今回の状況を受け、新村陽一学校管理課長に今後の防除対策について聞くと、「業務委託を検討したい」と語った。

本紙取材後の2月3日、御池台小学校の法面では桜に防除ネットを施す業者の姿があった。

南区内小・中学校のクビアカ被害状況

記事中に掲載されている情報は掲載日(2025年2月16日)時点のものです。

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御池台小の桜
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