南区の酪農団地で飼育される乳牛約800頭の牛糞を堆肥に加工し、水稲栽培に活用する堺エコ米事業が順調な滑り出しを見せている。
昨年度、鉢ヶ峯地区で試験的に牛糞堆肥による稲作を行い、1300平方メートルから660キロを収穫。食味検査でも高得点をマークしていた。
24年度は生産面積を約5倍の6400平方メートルに拡大、収穫量も3・3トンに増えた。同地区では牛糞以外にも有機肥料として、休耕中の水田にレンゲを植え、根に蓄えられた窒素で肥沃な土をつくるなどの取り組みを行っている。エコ米の食味検査の結果は表のとおり。
農水産課によると、収穫したエコ米を「堺のひかり(品種名・ヒノヒカリ)」としてブランド化。11月に「堺タカシマヤ食の大感謝祭」で売り出したところ、2キロ入り65袋が完売した。
また同月、大仙公園で開催された堺市農業祭でエコ米の取り組みを紹介し、同米で作ったおにぎり350個を売り出したところ、販売開始から1時間半で完売。
市内の小売店(南区ではサンプラザ光明池店)でも新米やおにぎりを販売した。農水産課ではさらなる販路拡大のため飲食店にもPRし、エコ米の使用を推進したい考え。
記事中に掲載されている情報は掲載日(2025年1月16日)時点のものです。