泉北ニュータウンへの若年層(39歳以下)移住促進の目的で、堺市が実施している事業が、効果のないまま漫然と業務委託を継続している。
市は2022年度に20~30代の子育て世代を訴求対象として、ニュータウンの魅力を発信するウェブ媒体「泉北ウェルカムブック」を作成した。
そのブック本体にアクセスさせる手段として、バナー広告を複数のプラットフォームに掲載。また、ブックの紙媒体を府内を中心に和歌山、京都、奈良、兵庫などの商店等にも配架する発信業務も発注してきた。費用は22~25年度(昨年11月27日時点)で1150万500円にのぼる。
ところで、ニュータウンの39歳以下の人口は22年以降、増えるどころか、3千人程度減少している。
そこで、事業効果が分かる一切の文書を本紙が求めたところ、同推進室が示したのは、受託業者が市に提出したレポートのみだった。
レポートは23年度の広告配信プラットフォームでの運用結果を示しているが、視認可能な回数2798万5982回に対し、クリック率は0・25%だった。
報告レポートの内容から発信業務に満足しているか、堂前茂樹・同推進室事業推進担当課長に聞いた。堂前課長は「必要なものを発注している。効果を出すためには継続していく」と、今後も同様の業務発注を続ける考えを示した。
一方、若年層移住で一定の効果を挙げている和泉市は、ウェブ媒体は使用せず、市と包括連携している企業や大学に移住促進制度を分かりやすく解説したチラシを配架している。
ちなみに、24年度の堺市から和泉市への転入超過は11月を除いて、すべての月に及んでいる。

