[堺市南区]泉北教養講座、43年で幕、今年度が最終・運営委員ら記念誌作成へ

投稿者 記者・ 浅利

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開講から43年の間、市民の自主運営を貫いてきた泉北教養講座。1979年6月に始まって以来、質の高い講座で受講生から支持を集めてきた。諸般の事情で今年度が最終講座となるため、これまでの歩みを振り返って記録を残そうと、運営委員らが記念誌の作成に取り組んでいる。

生涯学習の場

同講座が始まる源流となったのが、泉北ニュータウンに図書館の建設を願って1972年に始まった住民運動。図書館だけでなく、当時の泉北ニュータウンには文化施設もなかった。そこで「泉ヶ丘に図書館を作る会」と泉北生協(現エスコープ大阪)の共催で、生涯学習の場として泉北教養講座がスタートした。

最初の年に行われた万葉集講座は、6月の第1回に予想以上の約260人もの受講者が集まった。翌80年には事務局の体制を整え、源氏物語講座も開講。次第に、近代文学講座、ライフセミナー、古代史講座や特別講座など、さまざまな講座も加わった。

各講座は責任をもって運営に当たるために担当の運営委員を決め、責任者や書記、会計を分担。本部会計は外部の目で厳正に監査を行うなど、規律ある自主運営が長続きの要となってきたという。

今も、設立当初からの運営委員が4人在籍。第3木曜を中心に行う運営委員会・通称〝さんもく〞では、代表の歴利(れきかが)和子さんを中心に、活発な意見交換が行われている。

40周年を過ぎてからのコロナ禍は、同講座にも大きな影響をもたらした。20年は春からの開講が9月にずれた。距離をとった着席のため、より広い会場が必要となり、120人ほどが集う万葉集講座は会場確保が困難に。人気講座ゆえに開講をあきらめざるを得なかった。

毎回熱意ある講義をしてくれる講師、そして熱心に参加する受講者、そして運営委員らが築き上げてきた泉北教養講座。運営委員の高齢化、そして良質な講座を安くという方針の継続が難しいなどのため、43年で幕を下ろす。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2022年7月11日)時点のものです。

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