実証実験に国から補助金
河内長野市はこれまで地域住民の移動手段として、グリーンスローモービリティ・クルクル(定員7人=写真)の自動運転実証実験を行ってきたが、このほど完全自動運転(レベル4)に向けた事業費用として、国交省から補助金8千万円(全額補助)の交付決定を受けた。2027年度中の完全自動運転を目指す。
クルクルは電動ゴルフカートを利用し、時速12キロメートル(最大速度19キロメートル)で走行、主に高齢者の通院や買い物支援として利用されている。
すでに南花台での実証実験で自動運転レベル2(ドライバーの監視のもとに自動運転が可能)を達成。今後は日東町、大師町(開発団地・乗車料金無料)での自動運転と、先行する南花台では遠隔監視システムを用い、2地域を1拠点で管理する実証実験に入る。
補助金の交付を受けるため市が国交省にアピールしたのは、地域住民の生活の質向上、交通事業者による1拠点での安全監視と移動支援モデルの構築、安全性と経済性などだ。
政策企画課主査の池川祐香里さんは、「のりあい」から「ふれあい」へのコンセプトのもと、事業が移動支援であると同時に、住民の交流の場としての役割を担うことに期待を寄せている。
なお、24年度の自動運転社会実装推進事業補助金は全国で99の事業に対し交付される。大阪府内では河内長野市のほかに大阪市、四条畷市のみ。