この記事は公開日から1年以上経過してるため情報が古い可能性があります。
富田林市が14年から教育田などで栽培
富田林市では11月23日、石川河川敷川西グラウンドで3年ぶりに農業祭が開催され、雨天にもかかわらず約3千人もの来場者でにぎわった。同時開催の市防災フェアでは市と連携協定を結んでいる岩手県大槌町の平野町長が来訪。農業祭において平野町長から大槌町奇跡の復興米栽培委員会(JA大阪南・JA大阪南青壮年部・富田林市・喜翔会等)へ感謝状が贈られた。「奇跡の復興米」とは東日本大震災の津波で瓦礫の中から見つかった3株の稲穂が育てられ、塩害にも負けず奇跡的に生き残ったという復興米「大槌安渡ひとめぼれ」だ。当時、種籾は門外不出とされていたが、被災した岩手県大槌町のカウンターパートとして富田林市が職員派遣や支援物資提供など様々な形で支援活動を行ってきたことから互いに「絆」を育むために14年吉村市長(当時府議会議員)に種籾が託された。
あれから9年。富田林市は、大切に稲を育て学校教育田栽培や市内16校へのバケツ稲栽培、学校内教育田栽培を毎年実施。できたお米は、大槌町へ里帰りや熊本地震の際は被災地へ贈り届けるなどの活動をしてきた。
平野町長は復興米を大切に育ててくれたことへの感謝の気持ちを述べ「遠く離れた存在であった富田林市に今では親しみと敬愛の念をこめて思いを馳せる」と。「災害を風化させない取り組み、住民福祉の発展のため互いの絆を深めてきたい」と吉村市長も。今後も「絆」の証「奇跡の復興米」栽培の取り組みは続く。