女性でしたか、と初対面の場や電話で意外そうに言われたことが何度もある。記事を読んで男とばかり思っていた、と。「現物」を見て、あるいは声色で、相手の方は認識し直すようだが、そもそもなぜ性を判じたがるのだろうか。性別で記事の読み方が変わるとは思えない。ここ10年、男と女だけの世界は白と黒しかない世界のようで、息苦しいと感じるようになっていた。
一人の人間に強さと弱さがあるように、アグレッシブだったり受け身だったり、複雑な色調を内包するのが人間ではないだろうか。物事を単純化すると本質を遠ざける。二項対立を飛び越え、纏(まと)える色をいくつも持てる自分でありたい。
(記者・原)
田舎に帰ると、田畑が手つかずになっている様子が目につく。町の商店もシャッターが閉まり、だんだん寂しくなってきた。
日本の人口減少は顕著で24年10月時点の総人口は前年より約89万人減少。人口の少ない県の総人口に匹敵する数が毎年減少していると思うと、いかに人口減少が深刻な問題かと改めて思う。第3次ベビーブームが起きなかったことに加え昨今の出生率の低下もあり、今後も人口減少が加速するだろう。経済規模の縮小、社会保障の負担など問題が山積みだ。
自分の子どもが大人になった時はいろんな局面が今よりも難しい世の中になっているかと思うと、親として将来の選択をどのようにアドバイスすればいいのか悩む。
(記者・髙見)