［堺市南区］近大の新病院、高機能の手術室を設置　ドクターヘリの着陸場や、24時間体制の「救命救急センター」も

大阪狭山市から泉ケ丘駅前への移転開院・開学が11月１日と迫った近畿大学病院と医学部、そして看護学部（来年４月新設）を含めた「近畿大学おおさかメディカルキャンパス」。14日、報道関係者向け内覧会が開かれ、建物の内外全容が初お披露目された。

病院では最新のリニアック（高精度放射線治療装置）やハイブリッド手術室など最先端の医療整備が整い、医学部のグラウンドは緊急時にドクターヘリの着陸場になるなど世界に発信する医療環境が泉北に誕生する。

同キャンパスの特徴は、建物を囲わず緑道とつながる地域に開かれた空間としたこと。外来棟（１号館）にはリクライニングチェア39床、ベッド７床の全国トップクラスのスペースのがん患者のための通院医療センターを整備。抗がん剤混合調整ロボットも新設された。

診療棟（２号館）には日本で開発された初めての手術支援ロボット「ｈｉｎｏｔｏｒｉ」と、「ダヴィンチ」を導入。従来の腹腔鏡手術より細やかな操作が可能だ。また、血管撮影やＸ線透視などを確認しながら手術でできる高機能複合型手術室・ハイブリッド手術室を２室設置。手術室は全20室完備された。小児科フロアは、同大学デザイン・クリエイティブ研究所が空間デザインを手がけ、つらい治療時間を少しでも楽しく過ごせる工夫が随所に。

またＩＣＵ、ＣＣＵ（冠疾患集中治療室）があわせて24床に増え、24時間体制の「救命救急センター」も併設される。教育棟（４号館）では、学生が開放的な空間で学ぶことができるスペース「ラーニングコモンズ」や病院に設置されるのは初の「死因究明センター」、「シミュレーションセンター」を設置。

駐車場は７０２台収容

７０２台収容の患者用駐車場も完備（有料）。今後の予定は11月１日に入院患者移送、４日医学部授業スタート、６日外来診察開始となっている。