[金剛]超高齢化の河内長野南花台で 乗り合い電動カート運行 実験始まる

投稿者 記者・ 藤原

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町内342か所で乗降可 アプリや電話で当日予約

 河内長野市の南花台地区で新しい交通移動サービスの実証実験が始まった。地域住民が主体となって運営し、継続的に持続可能な取り組みを目指す。

 環境省と国交省が連携し実施する事業の採択を受けた「開発団地におけるグリーンスローモビリティ(GSM)を活用した生活の質(QOL)向上モデル事業」。 GSMは電動で、時速20キロ未満で公道を走ることができる4人乗り以上のパブリックモビリティ。ゴルフカートタイプ(4人〜7人乗り)と電動低速バスタイプ(10人乗り、16人乗り)があり、1回の充電で30キロ以上走行可能。

 高齢化が進む地域での交通の確保や、観光客の利便性の高い周遊手段の確保など、地域が抱える課題解決と、脱炭素社会の確立を同時に実現できるモビリティと目されている。

 南花台地区の事業は、府・市・市社会福祉協議会・南花台自治協議会・関西大学・コノミヤ・NTTドコモ・関西電力が連携し、12月9日から運行を開始した。期間は21年度までの3か年。

 使用車両は電動ゴルフカート(7人乗り)2台。名称は南花台モビリティ「クルクル」。約2時間ペースで2台が交互に運行。雨や風除けのシートが付いている。

 運行エリアは、UR団地内と幹線道路(南花台1号線、2号線、一部除く)以外の南花台地区。運行日は毎週月・木の2日。地域内イベントに合わせた運行や、利用ニーズ、安全性、システムの動作確認などを行いながら運行日の増加を図る。UR団地内は21年度から走行する予定。

 運行時間は9時30分から4時。運行拠点はコノミヤの防犯ステーション内。地区内342か所に乗降ポイントを設け、システムによるリアルタイムの予約に基づき運行する。運転手と補助者の2名のスタッフが常に乗車する。現在無料で運行しているが、20年度から有料化する予定。

 公民館やコノミヤ、集会所などの施設のほか、戸建てエリアの乗降ポイントとして各玄関先近くの電柱を指定。5桁の数字を記した乗降ポイント看板が目印。

 老若男女だれでも利用できる。利用者登録が必要で、予約は乗車する当日のみ。アプリやWEBのほか電話からも予約できる。

 乗降ポイントなど必要な予約内容を伝え、予約番号と乗車予定時間を確認し、「クルクル」が到着すると予約番号を伝え乗車する。

 運営スタッフは、運行チーム36人、予約受け付けチーム10人、広報チーム11人の計57人(1月10日現在)。利用者登録数は263人(12月末現在)。

 南花台モビリティ「クルクル」の特徴は、▷地域住民主体で社会福祉協議会支援▷AIを活用した予約システムにより効率的▽地域内の電柱など342か所を乗降ポイントとしたデマンド運行▷地域の商店舗との連携にある。

 実証実験をふまえ、継続的な運行ができる仕組みや、他の地域でも活用できる仕組みを検討する。

記事中に掲載されている情報は掲載日(2020年1月31日)時点のものです。

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