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中学校での完全給食の実施を目指している堺市は、給食センター方式で給食を実施する方針を決めた。近く「中学校給食改革実施方針」や実施計画を策定する。しかし、完全給食を実施するには給食センターが3か所必要で、センターの設置場所や運営方法など課題は多く、実施にはまだ数年かかりそうだ。
市教委は、中学校給食実施に向けて、昨年11月から基礎調査を行ったほか、大学教授や教員、保護者らでつくる「中学校給食検討懇話会」を設置し、今年1月から運営方法や問題点などについて意見を聞いてきた。
その結果、ほぼ同時期に一斉に全学校で給食を開始でき、安全安心な給食を安定的に提供できるなどとして、給食センター方式での実施を目指すことを決めた。
センターは市内3か所に設置し、建設用地は今後、市有地の中から適切な場所を選定するとしている。完全給食を実施した場合、1日約2万4千食が必要で、1センター当たり約8千食の調理を行う。
また、設計から建設、設備費などの初期費用を試算したところ、99億4275万円が必要だといい、スケジュールの一例として、市教委は2024年度からの一斉スタートを示している。
現在、中学校では希望者のみの選択制給食を実施しており、選択制給食は完全給食への移行が完了するまで続ける。