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国・府の補助金やふるさと納税活用 堺市が業者募る
世界文化遺産の仁徳天皇陵古墳(大山古墳)を上空から眺めることのできるガス気球による遊覧を計画している堺市は、夏ごろからの1年間の試験運行を目指すため、1月から事業者の募集を開始する。市は20年夏からの運行を計画していたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、募集を延期していた。
30人乗りで高さ100m以上
市の計画によると、気球の大きさは直径23メートル、ゴンドラを入れた高さは34メートルで、30人乗り。ヘリウムガスを使ったガス気球で、ワイヤーで地面に係留。昇降機を使って100メートル以上の高さまで上昇させる。
気球の乗り場については当初、古墳西側にある府立大阪女子大跡地を計画していたが、住民の間から事故やプライバシー侵害への不安の声があがり、コロナ対策の影響で住民への十分な説明ができなかったことから、場所を変更して大仙公園の中央付近に乗り場を設けることにした。
気球運航に向けて、市は約1900万円の予算を計上。発掘調査やあずま屋の撤去など予定地の整地を行う。整地費用には国や府の補助金のほか、ふるさと納税の寄付金などを充て、市税はできるだけ使わない。
現在、日本には観光用のガス気球を運航している場所はないが、世界では韓国の水原華城、カンボジアのアンコールワットなどで20基以上が運航しているという。市では、1年間の試験運航の中で、事業者とともに利用者の満足度や採算性、景観への影響などを調査。今後、観光事業として継続が可能か検討を進めていく。
#大阪府堺市堺区